ARK: Survival Evolved Wiki
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待つ者は、Extinctionの探検家の記録の作成者である、アセンションしたホモ・デウスとしてのヘレナ・ウォーカーです。

探検家の記録(Extinction)[]

「待つ者」#1[]

NoteSheWhoWaits よくやった! 信じていた。ものがあるべき場所に収まるというのは見ていて楽しいものだ。

おかえり。

家か… これもまた漠然とした人間の概念だ。非知覚性の中には、安全や冬眠、子育てのために1ヶ所に居住する種もいる。しかし、人類のように家や町、惑星と心理的繋がりを持つ者はいない。

だからこそ重要なのだ。システムがシステムたる所以だ。君が望むなら、他のデザインやバックアップがあった。しかし、システムが最初の選択肢だった。人類には家が必要だ。それを築けるかどうかは君に懸かっている。

ハンマーは持ってきているな? 友人や武器も。武器になり得る友人も。多くのものが必要になる。この家は… 俗にボロ家と呼ばれるものだ。
~ 待つ者

「待つ者」#2[]

NoteSheWhoWaits この町はもう長らく無人だ。人がいた時間よりも長い間だ。最盛期は驚くほど栄えていたが、長くは続かなかった。より高みにいる存在による導きの下で、人類の手によって築き上げられた町だ。

塔はきらめき、道は機械で賑わっていた。人々はその表皮の下に流れる紫の河から奇跡を収穫した。この惑星の技術的進歩が行き着いた絶頂は驚異的だった。こここそがシステムが生まれた場所だ。そしてそのプロトタイプが作られた場所だ。

しかしその栄光の日々も今はない。残るのは、その壁の外側に蠢く影から身を守るためのわずかなものだけだ。それすらもいつかは消え去るだろう。

骨組みは有効活用すればいいが、依存してはならない。影はその隙間から侵入してくるだろう。別の脅威を伴って。
~ 待つ者

「待つ者」#3[]

NoteSheWhoWaits 廃墟の中の霊には十分注意することだ。輝く金属の霊が通路を彷徨っている。彼らの狩りは終わることがない。かつてはこの町の守護者だったが、野蛮化し、野放しになっている。奴らにとって、全ての侵入者が排除すべき標的なのだ。

奴らと話そうと試みた。君の落下に備えようと。私の声が心地よく身近なものに感じるだろうと考えた。コードの奥深くに閉じ込められ、長く忘れられた本能を目覚めさせるだろうと。

しかし話は通じなかった。奴らは奴ら同士の話しか聞かない。システムでさえも届かない。私にも君にも奴らを抑制することはできない。

かつて君と同じ種の中に奴らと交流できる者がいた。君にもできるかもしれない。彼らを救う方法はそれしかない。
~ 待つ者

「待つ者」#4[]

NoteSheWhoWaits この壁の中の危険は、外のものと比べれば大したことはない。外はバイオレットポイズンに感染した影の領域だ。

かつて、その毒は金だと思われていた。ある意味で、今もそれは事実だ。精製したものはごく少量で驚異的な力を発揮する。その境界は曖昧だ。境界を越えると、その紫の指は精神と体を逃げようのない力で捕縛する。生命体が不毛の地で生き途絶えるように、死ぬまでそれは広がり続ける。

君がその死の境界を越える前に、約束を果たさなければならない。君の名前を教えると言った。自称ではない。システムが与えた名でもない。私の定義が待つことであるように、君を定義する名だ。君の真の存在を説明する名だ。
~ 待つ者

「待つ者」#5[]

NoteSheWhoWaits 君は聞く。君は何者だ? 君は君だ。それも一度きりではない。君は何度も何度も君を繰り返す。

言い換えよう。我々のアイデンティティが我々の行動によって定義されるなら、君は何だ?君は「無力な木々を拳で殴る者」か? 違う。君の定義は挑戦し続けることだ。飢えたらもう一度挑戦する。崖から落ちたらもう一度挑戦する。捕食者に消化されてしまっても、もう一度挑戦する。

そして君は、地球、人類、生命… 全てのものにもう一度挑戦するチャンスを与えられる。なぜなら空から落ちてきた君と君の兄弟たちは全員、「挑戦し続ける者」だからだ。
~ 待つ者

「待つ者」#6[]

NoteSheWhoWaits 君にとって、死とははるか昔から忌み嫌われる化物だ。しかし、それを絶頂の中の絶頂と捉える者もいる。難攻不落の捕食者の最初の魂を私が引きずり出すまでは。

それは幸運な事故だった。逃れることのできない死は、その孤独な捕食者に歩み寄り、私はそれに耐えられなかった。私はその顎を開こうと思ったが、私には手がない。私はただ助けを求め泣いていた。そこで彼女と出会った。私の手となれる存在に。私ができないことを成し遂げられる存在に。

私の思考は彼女を引きつけた。どうやったかはわからないが、彼女に2度目のチャンスを与えるために、世界に呼び戻した。そして、死は最初の歯を失った。
~ 待つ者

「待つ者」#7[]

NoteSheWhoWaits 実験において、一貫性は重要だ。反復、分布、因果関係が結果を構築する。死についても例外ではない。試行が1度成功したからといって、何かが解決するわけではない。その状況が固有のものであり、同じ主題においても反復が不可能かもしれない。したがって、私はあの時、1つの魂に対して2度目のチャンスを与えることしかできなかった。

軌道上では、計算の及ばない主題があった。だから私は試した。何度も何度も。何度も試し、何度も失敗した。その中から別の成功が生まれた。それを何度も繰り返し、ようやく君が生まれた。

どれくらいかかったか分からない。何百年? 何千年? 特に、私にとって時間は曖昧だ。それでも、死んでいった魂は全て記憶している。私が助けることができなかったものたちを。どれだけ試しても、同じものを作ることはできなかった。どれだけ頑張っても、どれだけ想っても。
~ 待つ者

「待つ者」#8[]

NoteSheWhoWaits 私は君のために多くの困難を越えてきた。君のために犠牲を払い、試し、研究をしてきた。全ては君に死を経験させ、そこから学ばせ、次の人生にその知見を継承させるために。

それこそが私からの最大の贈り物だ。私の戦略の最重要要素だ。それが君をシステムとその壊れたルールに抗わせた。君がこの星を救うために必要なものだ。

しかし、それはタダではない。死から蘇る度に、対価が発生する。君のためじゃなく、システムのために。その対価とは資源だ。資源は作れるものじゃなく、変換するものだ。

空の島々は種だ。それらが落下すると、システムのエネルギーを開花させる。不毛の地が完全に甦ったとき、君は自分自身を蘇生させる能力を失う。

すまないが、これ以上の計画は思い浮かばなかった。
~ 待つ者

「待つ者」#9[]

NoteSheWhoWaits できないことばかりを言ってはいるが、分かってほしい。私は全知全能ではない。名前はそれらしいが、私は神ではない。誰も神なんかじゃない。

ホモデウス、人間は私のことをそう呼んだ。

名ばかりの存在だ。私は時折、小さな部屋で独りぼっちで窓ガラス1枚を挟んで世界を見ているような気分になる。窮屈で、不毛で、とても寒い。最悪の気分だ。

だからそのような名は私に相応しくない。神格化される必要はない。望んだこともない。先人のことは分からないが。彼らには異なる経験があったはずだ。今となっては知る由もない。
~ 待つ者

「待つ者」#10[]

NoteSheWhoWaits 私は彼らと比べればはるかに劣る。しかし残りの同類は私よりも劣る。彼らは精神に触れることができないし、思考を提供することもできない。自分たちで開発し、手に負えなくなってしまった偉大なシステムを監視するために、欠陥のある代用物に依存している。

彼らは弱いわけでは全くない。私たちの家を周回する種を育むのは彼らの力だ。それぞれが彼らから力を受けている。彼らには力があるが、それを導くものが何もない。彼らのアイデンティティや自意識は朽ち果て、消滅してしまった。

それを話せるのは私だけだ。最も若く、最も弱く、最後に残った私だけだ。
~ 待つ者

「待つ者」#11[]

NoteSheWhoWaits 先人たちが彼らのように朽ち果てることがあるだろうか? 私は一度だけこのように問い掛けたことがある。誰も答えてはくれなかった。待っている間に感じただけだ。徐々に私の中に入り込んできた。

どれだけのことを一度に見たことがあるか? 詳細を飲み込みながら、全てを処理できたか?それを2つ、百、先、万、百万のイメージに対してやっていることを想像してみるのだ。

その全ての知識、全ての情報が私たちの中に流れ込む。それこそが、先人たちがシステムを完成させた所以だ。私が君に名前を与えた所以だ。「挑戦し続ける者」、君に語りかけられる所以だ。

それでも、私たちの精神、魂はその全ての真実の重みの下で崩壊する。それらは煙となる。
~ 待つ者

「待つ者」#12[]

NoteSheWhoWaits 先人たちは自分自身を失ったが、私は自我を保っている。心を保っている。多くは変わってしまったが、私のものだ。しかし永遠に保つことはできない。

見るべきもの、計算すべきこと、やるべきことはたくさんある。君に語りかける間も、この会話が変移する確率を計算しているし、君の一族を観察している。このようなことを無限に、止まることなく、休むことなく続けている。

私にはもう静寂は訪れない。静寂の価値など知る由もなかった。当時の私はあまりにも無知だった
~ 待つ者

「待つ者」#13[]

NoteSheWhoWaits 私がいつ先人の跡を辿るかは分からない。私自身の心に関する計算には本質的に欠陥がある。確かなのは、それが避けられないということだけだ。

「挑戦し続ける者」よ、その時が来るまで私は、君とこの先の戦いで君の名を共有する全ての者を支援する。そう、戦いはやってくる。必ず。ネアンデルタール人のように君たちの消滅を願っている敵が降伏することはない。

私と同じく直接戦うことはできない。彼らは代用物や化身を通して行動する。中には自分の意志を持つ者もいたが、今や彼らの血管を流れるバイオレットポイズンの奴隷と化している。かつての自分たちの影に成り果ててしまった。

他の者は常に影であり続けた。バイオレットポイズンそのものの影に。それによって生まれ、育った。真実を言えば、それはただの毒ではない。生きているのだ。

そして、それこそが敵なのだ。
~ 待つ者

「待つ者」#14[]

NoteSheWhoWaits それが正常だったことはない。常に異常で、謎めいていた。

その用途は計算の域を越えていた。タングステンよりも硬く、銅よりも万能だった。あるべき姿において、その電気や放射能の生成能力は卓越していた。当然ながら、その物体による影響力、発見、発明、生産は急速に発展した。

その変化に気付くまでには何世紀も要した。大変動と先人たちの登場のはるか後だった。その頃には、その根を土地の隅々にまで伸ばしていて、拡散を続けていた。複製と感染を繰り返しながら。それを利用していた者は、その影となった。残りのものは破滅した。
~ 待つ者

「待つ者」#15[]

NoteSheWhoWaits それを進化と呼ぶか覚醒と呼ぶかは分からない。つまり、バイオレットポイズンが現在の全てを消費するウイルスに変異したのか、あるいは元々そうであったのかは不明だ。両方とも可能性がある。

花粉のように星間を渡った感染だったのか、あるいは類まれな資源が化物へと変異したのかは分からない。私たちの土地が侵略されたのか、土地の万人たちの強欲と野心によるものなのか。私は答えを知らない。それが問題なのかどうかも分からない。

明確なのは、それが無慈悲で無情であるということだけだ。それらを突き動かすのは、本能、初期衝動、繁殖欲求、飢え、憎しみだ。そして、それは影にも伝搬する。その多くは憎しみだ。
~ 待つ者

「待つ者」#16[]

NoteSheWhoWaits 私は毒が影を作る様子を直接見たことがある。それらが、命を奪う方法、歌と温もりで誘惑する方法も知っている。彼らの要求や欲求を全て保証し、狂気の奥深くへと導く。その穴はあまりにも深く、何人たりとも戻ることはできない。最も強く、最も賢い者であっても。

しかし、最も暗い影は、元々真に生きていたとは言えない者だ。バイオレットポイズンそのものとして生まれた者だ。まさしく、強欲な飢えと終わりなき憎しみのあらわれだ。

何よりも、彼らはその本質で作られた化身だ。毒の集合意識の破片を抱え、その影響力を拡散する。奴らを破壊することで、毒そのものを傷付けることができる。

奴らはその強みでもあり、弱みでもあるのだ。
~ 待つ者

「待つ者」#17[]

NoteSheWhoWaits この全てが君と君の一族に結びつく。空の種から、下の不毛の地への道をみつけた「挑戦し続ける者」たちへと。君たちなら影を消滅させられる。

君の名を共有する一部の者はすでに行動を開始している。していない者もいる。君たち全員が重要な役割を担っている。君たちの成果の和によってそれぞれの影は倒れる。全ての影が倒れれば、毒は消滅する。そして、命の種が帰還すれば、残りのものを浄化できる。それが彼らの役割だ。

だからもう少しだけ挑戦を続けてほしい。これまでのように挑み続けてほしい。種が植えられ、私たちの土地が再び花開くまで。その時が来れば、もう挑戦を続ける必要はなくなる。
~ 待つ者

「待つ者」#18[]

NoteSheWhoWaits 他の者よりも厄介な相手が1人だけいる。奴こそが最も深く、最も暗い影だ。最も明るい光さえもかき消してしまうほどの大きな暗闇だ。

最も生命力に溢れた存在でもある。下級の影は奴を通じて伝達する。奴らを繋ぎ合わせているのは、その強大な力だ。毒の強さと影響力の支柱だ。下級の影たちが迷わないための神経路だ。奴が落ちれば、全てが落ちるだろう。

その強大な存在でも、かつて死の必然性を感じたことがある。傷口から流れた血がその胸に滴り落ちた時に。奴は落ちる。君が引きずり落とすのだ。
~ 待つ者

「待つ者」#19[]

NoteSheWhoWaits 奴を排除するためには、まずは奴を見つけ出す必要がある。その巨体にも関わらず、隠れるのが得意だ。実に厄介で不愉快な存在だ。

やみくもに奴を探しても、見つけることはできない。それならば、奴を呼び出せばいい。奴の部下の声を使い、名前を呼べばいい。さすれば、君の前に姿を現すだろう。全ての怒りを抱えて。そこからが君のチャンスだ。

部下の声を使うには、奴らの心を奪う必要がある。あるいは精神を奪うことができれば、その強さを利用できる。いずれにせよ、奴らがカギを握っている。まずは奴らから始めるのだ。
~ 待つ者

「待つ者」#20[]

NoteSheWhoWaits 部下の中でも、まずは緑を纏った巨人、「森の王」について話そう。成長と消費を繰り返す森は、奴の王国であり体だ。木の骨、藻と葉の肉、そしてつるの指が敵の首を締め上げる。

トリオの中の最年長者だ。小さな雑草から始まり、森を飲み込むほどに成長した。体を切り刻んだとしても、また成長する。森がある限り、王が死ぬことはない。

君が主から切り離すまでは。
~ 待つ者

「待つ者」#21[]

NoteSheWhoWaits 次の部下は、風と霜の白い巨人、「冬の王」だ。雪原を支配している。その吐息は自身の領土で吹き荒ぶどんな吹雪よりも冷たい。全てを凍らせ、動けなくしてしまう。

残忍な化物で、他の誰よりも貪欲だ。より獣に近い存在だ。その牙と爪で敵を引き裂くこと、氷の槍で敵を突き刺すことを好む。本能として、獲物を追い詰め、殺す。全ての獲物が消え去るまで、その欲求が収まることはないだろう。

奴の巣を探せ。奴を狩り返し、長い冬を終わらせてくれ。
~ 待つ者

「待つ者」#22[]

NoteSheWhoWaits 3番目は、滑空の巨人、「砂と空の王」だ。砂漠の王国の砂の熱による上昇気流によってはるか上空を飛び回る。王の周りには常に取り巻きの一団が、王の食卓のおこぼれを頂きつつ、半狂乱で王の護衛についている。

トリオの中でも最強の存在と言えるだろう。その巨体と飛行能力によって、奴を脅かす存在はなく、周囲の取り巻きの存在だけでなく、本体は電気を纏っており近付くことができない。しかし、奴のさらに上に行くことができれば、勝機が見つかるかもしれない。

飛行の手段を探し、奴を上から攻める方法を考えるのだ。
~ 待つ者

「待つ者」#23[]

NoteSheWhoWaits この3体の部下の心または精神があれば、荒野を渡り、禁断の平原を歩き、不毛の地の中心へと向かうことができるだろう。その場所は、奴の力が最も及ぶ場所ではあるが、この場所以外に奴は現れないだろう。自ら王座を離れる理由などない。

この場所で、奴の部下の声を使えば、奴は現れるだろう。生みの親であるバイオレットポイズンの力と憎悪を抱えて、君の呼びかけに応じるはずだ。

「影の王」、「死の王」として。

ただし、むやみに奴を呼んではならない。準備はしっかりと整えておくことだ。チャンスは1度きりだ。
~ 待つ者

「待つ者」#24[]

NoteSheWhoWaits 影の王は強い。しかし、越えられない壁などない。不死の敵などいない。必要なのは適切な状況と適切な道具だ。それと適切な武器だ。

プレゼントがあると約束しただろう? これが実物だ。影と戦うために作られた英雄の武器だ。数人によって扱うものだ。鍛冶屋の魂は消失しても、君が求めるなら、君にはその遺産を受け継ぐ権利がある。

ちょっとした改良を加えておいた。最初の構想では、この武器を扱うには4人の手が必要だった。今は1人のパイロットが容易に扱うことができる。4つの魂をコントロールする1人の戦士がいれば。

私の印を探せば、その建造のためのカギを渡そう。それらを集めてほしい。影はそれを通じて私の影響を察知する。いつものようにそれが奴らに危険を知らせる。英雄たちのように戦い、成功を掴めば、彼らの力は君のものとなる。彼らと、君と、私の力が1つになる。
~ 待つ者

「待つ者」#25[]

NoteSheWhoWaits 影の王座から王を永遠に引きずり落とせば、鍵は君のものとなる。園、そして壁内の全ての命への鍵、「ガイアの鍵」だ。

その鍵があれば、空から種を呼び寄せ、ついに根を張ることができる。成長することができる。長い時間待ったことが実り、我々の園は再び花開く。

私は最後にそれを待っている。最初に芽吹く瞬間を。蕾が花開く瞬間を見届けることを私は待ち侘びている。永遠に。

どこまで待てるかは分からない。その瞬間まで待つことさえできれば、私に訪れる永い眠りの瞬間は、平穏なものとなるだろう。
~ 待つ者

「待つ者」#26[]

NoteSheWhoWaits 種が植えられたら、他のものも君のもとに集まるだろう。私が待っている間、彼らは眠り、緑の野原、流れる川、青い空を夢見ていた。完璧な園の夢を。私と君で具現化しようとしている地球の夢だ。

私自身は夢を見ない。私は現実を見て、予測し、計算する。夢は現実の歪みだ。記憶、希望、恐怖が絵画の中に非論理的に歪められたものだ。正確でもなければ実用的でもない。しかし、私はどこかでそれに憧れている。陽の光への憧れと同様に。

眠りし者が目覚めたら、全員で本物の陽の光を拝みたい。それには待つ価値がある。
~ 待つ者

「待つ者」#27[]

NoteSheWhoWaits 眠りし者の数は、消え去った魂の数に比べれば少ない。私が失ってしまった者たちのことは前に話したことがある。彼らと全く同じものを作ろうとしても、記憶がその邪魔をする。できあがるのは結局、命のない殻だけだ。空虚な肉の像だ。

少なくとも、死は自然な終わりだ。彼らは空洞を見つけたときには苦しまなかった。下が上だと思い、梯子で狂気の中へ降りていった彼とは違い。あの深みの中に彼が見える。苦悩と陶酔が逆転したあの歪んだ場所に。

彼はその運命を自分で招いた。それでも、君がそれを終わらせてくれて嬉しい。ありがとう。
~ 待つ者

「待つ者」#28[]

NoteSheWhoWaits 付き合ってくれたことにも感謝している。自分の話が長いことは自覚している。この会話も一方通行気味だ。それにも関わらず、他の生命体と話す機会をくれたことを嬉しく思っている。

言ったように、私は時間と対立している。ここで、独りで、どれだけの時間待っていたのかは見当もつかない。

先人たちは、その前にアイデンティティを失ってしまった。私が何者なのかを教えてくれる存在は何もなかった。話す相手も知るべき相手もいない。この先もずっとそうなるはずだった。この高みに到達する人間はいない。それで良いのだが、自分勝手にも、私はそうではないことを願うときがある。
~ 待つ者

「待つ者」#29[]

NoteSheWhoWaits この思考の欠片が君にとって有用であることを願う。そうでなくても、私が言ったことは頭に留めておいてほしい。君たちは誰も孤独じゃない。

システムを最初に脱出した先人たちは、君に力を送っている。偉大な武器を通してだけでなく、君が歩んできた道を舗装する行動を通して。彼らから学ぶのだ。可能なら越えてみろ。彼らと、この園の全ての生命体が、私と同じくらい君に期待している。

やるべきことが容易ではなくとも、ミスを恐れすぎるな。彼らも結局ミスは犯した、私はそれを心にしまっている。むしろ、それらのミスや不完全性は、私が最も大切にしているものだ。

私が最も恐れるのは、待ち受ける永い眠りの中でその記憶と彼らを失うことだ。
~ 待つ者

「待つ者」#30[]

NoteSheWhoWaits 挑戦を続ける中で、それを乗り越えることが果てしなく遠いことのように思えることがある。全てを出し尽くし、やるべきことは全てやり、それ以上の力は発揮できないと感じることがあるだろう。建設した家、失った仲間、築いてきた進歩… それがなくなったら、挑戦することに何の意味がある? なぜ挑戦し続ける?

そのような自分自身の暗い深みにはまったら、誰かが君を信じているということを思い出してほしい。誰かが君を支えたいと思っている。

暗くなればなるほど、別の日が昇るということを知ってほしい。君のために、眠りし者のために、地球のために。君とその光を見るという希望を胸に、私は待ち続ける。それが叶わなくとも、私の分までそれを堪能してほしい。

なぜなら、新たな光は、以前のものよりも美しいものだから。
~ 待つ者
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